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英国展イメージガール 壇ふみ

22センチ×50センチ 紀元前2500年ごろ、発掘地イラク

 メソポタミア文明の都市国家遺跡ウルにあった「旗章」。20世紀になって英国人によって発掘され、楔形文字をしるした文字盤、住居跡などとともに王墓が発見された。
研究の結果、紀元前2500年頃のウル第一王朝とわかり、王の遺骨の周りには高価な家具や装身具、殉死者や兵士、牛の遺骨があった。
「ウルの旗章」(ウルのスタンダード)は、兵士たちの戦いと饗宴の場面が描かれている。シュメール人は「民族系統不明」とされているが、この軍旗により民族の風貌を知ることができる。
瀝青の板に貝やラビスラズリ、紅玉髄が象嵌され、高さ22センチ、長さ50センチの木製の箱で、楽器の共鳴箱であった可能性もある。
(「人類の起源と古代オリエント」などから)

2015/4/18-6/28